冬の旅~再び

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凍てつくような、冬の寒さと気持ちを表しているようなシューベルトの歌曲集、「冬の旅」。

足取りも重く、故郷を出る若者は、楽しかった日々をときどきに振りかえりながらも、最後の光明となるだろう

辻音楽師の鳴らす音に惹かれ、その(辻音楽師)(老人)について行くのを暗示する形で終わる。

甚だ大雑把だが、シューベルトが書いた歌曲集の冬の旅は、このような粗筋のうえに書かれた詩に、

シューベルトが音で新たな息吹をあたえ、素晴らしい名曲に仕上げたものだ。全24曲からなる。

午前中の用事を済ませて、不調を感じながら帰宅すると、どうもあちこちが思わしくないように思われた。

食事も摂る気にならない。滅多にないことなのでなんだかいやだなあと思いながら、まだやることが

残っているし、小一時間ほど横になっていれば治るだろうと思った。

うつらうつらして目が覚めると身体が熱い。これはもしかすると…と熱を測ると体温計は38度を

みっちり越えていた。調子が良く無いはずである。

そして水分補給をしながら、冬の旅を聴いている次第である。年末に風邪を引くのもまた一興であろうか。

しんどいことはしんどいが、早めに休んで明日に備えることにする。

「冬の旅」と言わずともリートなど、普段聴く歌曲はバリトンの音域のものは大抵ディースカウで聴く。

このようにだるい、何もしたくないような時にでも、ディースカウの歌声には何度も救われてきた。

類まれな才能と声の素晴らしさ、音楽にたいする造詣の深さ。当代随一のバリトン歌手であった。

このような時に、音楽の、演奏家の力というものを改めて感じたりする。

元気な時ではないから、よけい何かが身にしみるのかもしれない。

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